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1455年に完成したメディチ宮は、メディチ家に居候していた建築家ミケロッツォ・ディ・バルトロメオ・ミケロッツィが、コジモの依頼でメディチ家の私邸として建設したものだ。ルネッサンス期には人文主義というイデオロギーが一世を風靡したが、メディチ宮もその価値観に従って設計されている。つまり、より人間的な尺度で築いた建物により、見る者を魅了しようとしたわけだ。

まあ、理想は理想だ。実際にはこういう効果があった。外観は不吉な感じを漂わせ、人を寄せつけない。ファサードに口があったらこう言うだろう。「帰れ帰れ!ここはお前なんぞが来るところじゃない!もっと偉くなって出直してこい!」とね。

対照的なのが中庭だ。ここにはメディチ家の者と客しか出入りできないが、表側のような厳しさはまったく感じられない。ゴシック様式のアーチが、ウェディングケーキ顔負けに豪華絢爛な曲線を描いている。そしてこう呼びかけるのさ。「いらっしゃい、楽園へようこそ!」

コジモ自身はこの中庭を気に入っていた。なにしろ、ブルネレスキが持ってきた、もっと開かれた感じのファサードの設計図をはねつけてしまったぐらいだから。コジモの望みは、フィレンツェの中にメディチ家の要塞を作ることだったんだ。

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